週末職人

気持ち美人に生きる知恵とお作法、英語学習と時々、DIY製作記録。

自分は無知であると知る。

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「唯一の真の英知とは、自分が無知であることを知ることにある。」ソクラテス

私の周囲には、研究職についている人が割と多くいます。研究職とひと口に言っても、文系・理系、理系の中でも工学系・医学系と様々ですが、そういう人たちと話すたびに、自分がいかに無知であるかを思い知らされます。

彼らは専門職であり、専門分野の知識が豊富なのは当然だとは思いますが、専門知識より以前に、私はそういう世界があることも知らなかったりするのです。世の中のすべてを知ることなんて出来ないことは分かっているけれど、それにしても自分は知らないことがありすぎると、ちょっとショックだったりします。

そんな時に出会ったのが、無知の知という言葉。ソクラテスが言ったとか言わなかったとかは興味がないけれど、要するに「自分が何もわかっていないことを自覚しろ。謙虚に学ぶ姿勢を持て」ということです。

          自分は無知であると知る。

少し前までKBS京都で放送していた『京職人手帖』という番組がありました。京都の伝統工芸技術を支える、さまざまな分野における一流中の一流職人の方々、『匠』の技と心を紹介するといった内容です。

ブログタイトルにもしているように、私は『職人』という仕事にある方々に、強い強い関心を持っています。長い年月をかけて、ただ黙々と一つの技術を磨きつづけ、自分の腕一本で勝負しているという方々に、憧れとも尊敬とも何とも表現しがたい畏怖のようなものを感じるのです。

培われた優れた技術と、そこから生まれる作品そのものに感動するのはもちろんですが、そのワザ以上に感じ入るのが、仕事に対する態度。一流の人ほど、恐ろしく謙虚な姿勢であることです。

京職人手帖』でも、半世紀以上ものキャリアのある、間違いなくその道の第一人者である職人の方が、「自分はまだまだです」「完璧に仕上がったと満足したことはありません」などと話していましたが、これこそまさに『無知の知』ではないでしょうか? 一つのことを知れば知るほど、極めれば極めるほど、無知の部分がわかってくるのだと思います。だから自然と謙虚になる…。

          自分は無知であると知る。

職人に限らずプロのスポーツ選手などでも、極めた人ほど「自分はまだまだ」だと、『無知の知』の姿勢を崩さない人が多いように思います。スケートの羽生結弦選手とか、まさにそんな感じ。あのお笑いを極めたように見える明石家さんまさんでさえ、「俺はまだまだ。」という心構えで全ての仕事に対峙しているのだとか。

止むことのない探求心がプロフェッショナルの証だと思いますし、その探求心の源が『無知の知のような気がします。

          

自分の『無知』を認められれば、他人のアドバイスにも素直に耳を傾けられるし、新しい考え方やアイデアを受け入れることができて、もっと自分の世界を広げられそうです。個人的には、物事が思い通りにうまくいって調子に乗ってしまいそうな時、慣れた仕事に慢心してしまいそうなときに、『無知の知』を思い出すようにしたいです。

 

今日もお読みくださってありがとうございました。

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