週末職人

気持ち美人に生きる知恵とお作法、英語学習と時々、DIY製作記録。

自分個人の肩書をもつ。

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アルピニスト野口健さんが高校時代に
お父さんから言われた事があるそうです。
野口さんのお父さんは外交官だったそうですが、

「退官したら、自分は肩書がなくなる。
 大使という肩書は、あくまでも
 外務省の役職上であって、
 自分個人のものじゃない。
 どうせならお前は、野口健という名前が
 ひとつの肩書になるような生き方をしろ」

というようなことを、言われたのだとか。

なんてカッコいいこと言うんだろう
と、わたしは甚く感動したのを覚えています。

 

◇「元〇〇」だった人

一方で、仕事で出会った中に、
ユニークな肩書の人がいました。

初対面で名刺交換をした際に、
相手から渡された名刺を見たら
そこには『元 〇〇〇議員』という文字。

「ん??? 元って?」
と、自分が見ているその文字が
しばらく理解できませんでした。

なぜなら、「元」なんて肩書の名刺を
生まれて初めてみたものですから。

「元」の肩書を、「今」そんな風に使うなんて
なんとも斬新と言うのか、規格外というのか。

だけど、「今」また新しい仕事をしようとしてるのに、
どうして「元」の肩書を使おうとするのか
サッパリ理解できません。

その人にとっては、「元」は議員だったことが
何よりも誇りで、心の拠り所なのかもしれませんが。

 

自分個人の肩書をもつ。

◇あなたは何者かと尋ねたら

「日本人に、”何をやってる人ですか?”と尋ねたら、
 たいてい会社名が返ってくる」
と、外国人の知人に言われたことがあります。

その人は「日本人」と限定してましたが、
私の経験では日本人に限りません。

初対面の会話の糸口に、
「お仕事何されてるんですか?」
と、訊いたら
「〇〇に勤めてます」
と、ズレた答えを返す人が
どこの国にも確実に、一部存在しています。

そういう人の特徴は、大概の場合、
名前の通った大企業勤めということ。

大手企業に勤めてることが何より自慢なんだ
ということが、得意げなその顔からも伝わってきます。

もちろん、誰もがその名を知るような大手に勤めてるのは
素敵なことには違いありません。

そして、その種の「記号」や「ラッピング」部分が
大好物の人には、目を輝かせてもらえることでしょう。

でも、正直なところ、社名を答えられても
その人自身の中身は何も伝わってきません。

そして極めて個人的な独断と偏見ですが、
社名を嬉々として教えてくれる人にかぎって
話が全然面白くない。

たとえば、マーケティングの仕事をしているとか、
財務に携わってると答えられると、
仕事内容から相手の性格を想像したり、また
具体的な質問なんかも浮かんできて
会話もどんどん膨らんでいきます。

 

自分個人の肩書をもつ。

 

専業主婦の友人が、
自分には肩書がなくて情けないと
ガックリしていたことがありました。

新しく入ったお稽古事の教室で、
新規入会した人たちが一人ずつ
自己紹介をすることになったそうです。

その時、彼女以外は皆、現役の会社員や学生だったようで
「大学生です」とか、
「〇〇会社に勤めてます(←やっぱり大企業名だったとかw)」
などと話してたのに、
彼女は名前以外言うモノがなかった
というのです。

でもそんな『所属』の肩書なんて
プライベートな場で言われたところで、
「へー、そうなんですねー」程度なものじゃないですか?
確かに、簡単で分かり易くて、
それなりに立派な肩書かもしれません。

でもそれこそ、野口健さんのお父さんが言うように、
所属してる組織の肩書なんて、
「退職すれば消えてなくなる」ものです。

 

◇自分個人の肩書 

初対面の挨拶なんて名前だけで十分じゃないのと
個人的には思います。

でも、どうしても何か、肩書めいたものを言いたいなら
自分の『特徴』を付け加えてはいかがでしょう。

所属している会社の名前や役職を言うよりも、
個人としての自分の特徴を伝える方が
聞いた相手はよっぽど興味を持ってくれます。

『特徴』というのはつまり、
自分自身を表すキーワードみたいなものです。
例えば、

・トレッカー(トレッキングをする人)
・アングラー(魚釣りが趣味の人)
・手芸作家
イラストレータ
・写真家

みたいな感じ。

それを「生業(職業)」としていなくても、
自分の趣味や特技が
自分はどういう人物なのかを伝える
十分立派な肩書になります。

料理が好きなら、「料理研究家です」
と、言い切ってしまってもいいのでは?
華道をたしなんでるなら、
たとえお免状なんてなくても、
自分が家元でなくても、
華道家」でしょう?

 

仕事上の肩書は、仕事の上でしか通用しませんが、
趣味や特技の肩書は万国共通に通じて、
そして一生ものです。

こんなふうに自己アピールしておくと、
思いがけなく声がかかったり
同じ趣味の人を紹介してもらえたりもします。

 

こういう自己紹介の仕方は、わりと
欧米人に多い感じです(これも私の印象ですが)。

日本人は真面目なので
何でも杓子定規に考えてしまいがちですし、
さらには、恥ずかしがりやでもあるので、
あえてハズした自己アピールは苦手かもしれません。

でも、やってみる価値はあります。

個人的な特技や趣味を『肩書』にしてみると、
他人から興味を持たれることが増え
人間関係も、人生の可能性も
おもしろく広がっていきますよ。

 

今日もお読みくださいましてありがとうございました。

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