「針小棒大(しんしょうぼうだい)」という四字熟語がありますね。
「針のように小さく些細なことを棒ほどに大きく言う」ということで、
些細な物事を大げさに言うことを意味します。
他人を批判する意味が含まれる表現なので、
どちらかというとネガティブな印象の言葉かもしれません。
でも、人の好意や気遣いを受けた時、
それに対する反応は「針小棒大」で大いに結構なのでは?
と思うのです。
誰かからプレゼントを貰うなど、人から気遣いや好意を示されたとき、
ワンコのように(←もちろん良い意味で)嬉しさ満面にものすごく喜ぶ人と、
そうでない人がいます。
例えば、ある人の誕生日をサプライズでお祝いしようとしたところ、
喜ぶどころか、「トシのことなんか忘れたかったのに!」と
不機嫌になってキレられたという出来事がありました。
また、長期休暇を取って旅行に行ってきたからとお土産を渡したら、
「ありがとう」と言いながらも受け取ったそれを
興味なさそうに横にスイっと押しやられて、ちょっと寂しかった
という話を聞いたことも。。。
そうかと思えば、海外出張のちょっとしたお土産を渡したら、
ものすごく大喜びされて、ちょっと感激したというエピソードなども。
受け取った人は、お土産そのものも嬉しいけど、
何より相手の気遣いが嬉しくて、大喜びしたのではないでしょうか。
その人は、たぶん、普段から自分も気配りをしている人なのでしょう。
だから、気遣いをしてくれる人の気持ちに敏感で、喜び方が上手なのです。
相手が喜ぶ喜び方を、知っているのです。
人の好意を素直に受け取れない人、
人の気遣いに鈍感で、無感動な人は、
きっとさぞかし味気ない日々を過ごしていることと思います。
当然、自らが気配りしたり、
誰かを喜ばせようと気遣いすることもないでしょう。
何をしてもあまり喜んでくれない人には、
また再び何かしてあげようとは、なかなか思えなくなります。
一方で、どんなに小さなプレゼントでも満面の笑みで喜び、
些細な気遣いにも敏感に気づいて感激してくれる人。
ささやかな物事も大いに嬉しがってくれる人には、
もっと何かしてあげたい、また喜ばせたいと思うのが
人の常ではないでしょうか?
「針小棒大」本来の意味からはズレていますが、
人からの小さな小さな好意でも、大いに喜ぶことで、
相手をますます幸せな気分にすることができます。
そしてまた、些細なことにも喜び感謝することで、
自分自身も日常に、幸せを感じる瞬間が増えていきます。
今日もお読みくださいましてありがとうございました。