週末職人

気持ち美人に生きる知恵とお作法、英語学習と時々、DIY製作記録。

「断れる人」になる。

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『オンライン飲み会』が話題になったのも、
なんだかすでに過去のことのような気がします。
多くのメディアでは、その長所や楽しさ、
それを楽しんでる人ばかりを報じていましたけど、
ある調査によると、実は約7割の人たちが
「オンライン飲み会に参加したくない」
と答えてたそうです。

理由はいろいろ。

終電を理由に抜けられないから飲み会の終わりが見えない。
お酒やおつまみを準備するのが面倒。
家にいてまでわざわざ会社の人と飲みたくない、などなど。

友人も在宅勤務となったとき、上司や同僚から
オンライン飲み会やオンラインお茶会などの招集通知が来るたび
「断れずに毎回ウンザリだった」と言っていました。

でも、なぜ「断れない」のでしょう?
「嫌なら断ればいいのに」と、身も蓋もないようなことを私が言うと
友人は言いました。
「断ったら、気ぃ悪いと思われたら嫌だし・・・」。
(「気ぃ悪い」とは、気分が悪い・ムカつくといったような意味の関西弁です)

つまり、断ると、協調性がないとかノリが悪いとか可愛げがないと思われて、
嫌われるかもしれない、と思っているのです。
そして、嫌われたくないから、ガマンして参加しているわけです。
『断る人=NGな人』という風に、自分で勝手に考えているのです。

「断れる人」になる。

この友人はたしかに普段から、『絶対に断らない人』なのです。

華道を習ってる同僚から発表会に来てと誘われたら、必ず行く。

知り合いから、子供の音楽会を見に行ってやってと頼まれても
きっと見に行く。

昔に英会話レッスンを受けていたインストラクターから数年ぶりに連絡があり
参列者が少ないから結婚式に来てくれと突然頼まれても、行く。
もちろんご祝儀を包んで。。。

とにかく、誘われたことには必ず応じるので、
わたしは「いつも行ってあげてエラいなぁ」と感心したこともありました。

思いやりがあるというのか、義理堅いというのか、
本当に偉いと感動したからそう言ったのですが、本人からは

「ホンマは行きたくなんかないわ。お金も時間も勿体ないし。
でも、来てって頼まれたら、断るの悪いから行くねン」

という答えが返ってきました。

 

行きたくないのに行く。
心から祝う気持ちもないのに、お金も時間も勿体ないと思いながらも、
やりたくないことをするのは何故かと言うと、
「断るのは悪いこと」だと考えているからでしょう。

でも、心は後ろ向きなのに、本当は嫌だと思ってるのに、
誘われたり頼まれたりしたことにムリして応じるのって
それこそ相手に悪いし、失礼ではないですか?

そして何より、やりたくないことを無理にやるのって、
自分がしんどいです。 

             *** 

冷たい人だと思われたり、嫌われるのは嫌だから、
自分の本音は犠牲にして我慢しながらも応じる。
あるいは、嫌われてもいいから、気の進まない誘いや依頼は一切断る。

まあ、どちらも難しそうな感じです。

でも、個人的に思うのは、「断る」ことのほうがずっと簡単です。

いったん態度を決めてしまい、一貫してそれを貫けば、
徐々に周囲は『そういう人』だと認識してくれるようになり、
『そういう人』として扱われるようになります。 

「断れる人」になる。

私は何度か転職経験もあり、企業の一員という立場も
それなりの年月経験してきました。
でも、会社の部署や同僚との飲み会には
ほぼ参加したことがありません。

新卒で入った会社では、参加してたかな(遠い記憶すぎて…)
「付き合いも仕事のうち」と言われたし、
会社員とは『そうするもの』だと思ってたので。

でも、いつのころからか、全く行かなくなりました。

理由は、シンプルに「行きたくなかったから」です。

会社の飲み会なんて、勤務時間の続きみたいなものです。
退社時刻を過ぎてまで、同僚たちと顔をつきあわせて
会社の愚痴や悪口を言い合うことに、
時間もお金も費やしたくなかったんです。

部署の飲み会に「行きません」と伝えると、
最初は「え?!」って驚かれました。
行かない選択をする人なんていない、
という認識だったのでしょうね。

そして飲み会は毎回断ったので、多分、
付き合いが悪いとか、ヘンな子だとか、
陰口も言われたりしてたでしょう。

でも、その後もいくら誘われても
飲み会には参加しないという態度を貫くうちに、
いつの間にか、『あのコは飲み会には行かない人』だとして
周囲が扱ってくれるようになったのです。

一貫した態度をとることで、
周囲が私のスタンスを認めてくれるようになったのです。

ちなみに、飲み会には行かなくても、
仕事をするうえでは全く何の支障もありませんでしたし、
仲間外れにされたりイジメられることもありませんでした。
そんな幼稚なマインドの職場ではありませんでした(笑)。


もちろん、一番最初に飲み会を断った時には、
自分の中でも多少の葛藤はありました。
帰り道でも、「行っておいたほうが良かったのかなぁ」
「協調性ないって思われるな」と思ったり。

でも、気乗りしない冷めた気分でその場に居るのは皆に失礼だし、
退屈な気持ちで数時間をムダに過ごすよりも、
変人だと思われたり嫌われたとしても
自分が気分良くいることのほうがずっと大事だと思ったのです。

「断れる人」になる。

人に嫌われてもいいと思えるようになると、
飲み会に限らず、気の進まないお誘いや依頼事も
サラっと断れるようになります。

嫌な気分で参加したり、無理して物事を引き受けることこそ
相手に失礼なので、断ることは相手への敬意でもあります。

断ったことで、相手との関係が悪くなったり
それまでの付き合いになってしまうのなら、
そもそもそういう相手だった、というだけのことです。


誘いに応じたり、頼みごとを引き受けるのは
相手を思いやる優しさに発することかもしれません。

でもそれが、「嫌われたくない」というマイナスな考え方や、
自己犠牲の上に成るものなら、何か違うのではないでしょうか。

嫌なこと・やりたくないことは断わる、ということは、
自分軸で生きることに他なりません。

 

今日もお読みくださいましてありがとうございました。

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