「なりたい自分になるためには、セルフイメージを高めることが重要」とはよく言われます。セルフイメージ・自己肯定感を高める方法も書籍などでさまざま紹介されていますが、中でも一番パワフルでシンプルな方法が、『自分との約束を守ること』です。
「人間たる者、自分への約束を破る者が最もくだらぬ」と言ったのは、吉田松陰だとか。
人は、他人との約束は守っても、自分自身との約束は平気で破りがちです。「明日から朝5時に起きてジョギングしよう」「明日から毎日英語の勉強しよう」と決意しても、翌日になると「寒いから今日はやめておこう」とか、「今日は残業で遅くなったから勉強は明日からにしよう」などと、色々理由をつけて平気で決意を覆します。つまり自分との約束を破るのです。自分との約束を守り続けるのは、なかなか簡単なことではありません。なぜなら約束を破っても、別に誰も文句を言わないから。
*約束を守れないワケ
仕事でもプライベートでも、他人が相手のときは少々無理してでも約束を守ろうと頑張るのに、自分自身のことになると怠惰で、いい加減になりがちです。それはつまり、自分を大切にしていないということです。本来なら、誰よりも何よりも大切な存在であるはずの自分自身との約束を守れないというのは、「私は大切にされる価値がない」と自分自身を見なしていることにほかなりません。
自分との約束を守らないことが重なっていくと、「私はナマケモノ」「私は自分で決めたことすら守れない人間」「私は意志が弱い」というようなネガティブなセルフイメージが出来上がってきます。そうすると、そのイメージにふさわしく、ますます意志が弱くて、怠惰で自信がなくなってしまうのです。
*信頼できる人とは
なぜ、自分との約束を守るとセルフイメージが高まるかというと、自分自身を信じられるようになるからです。「信頼できる人ってどんな人?」と訊かれたとき、「約束を必ず守る人」というイメージはありませんか? それと全く同じように、自分にした約束を守れるようになると、自分に対する信頼感が生まれます。「私は決めたことをちゃんと実行できる人間だ」という自信が生まれ、その自信が自己肯定感を高めることになるのです。
*小さな約束をして、それを実行する
自分との約束を守る習慣を養っていくには、まずは、確実に実現可能と思われる小さな約束からスタートすることです。自分で決めたこと(=約束)を実行できない、守れない時って、たいてい「ちょっとハードル高め」な内容だったりします。
全く勉強の習慣がなかったのに、いきなり「毎日1時間、英語の勉強する」と決めるのはNGです。そもそも無理をして続かないと何の意味もないので、まずは「毎日5分間だけ勉強する」くらいからスタートするので十分です。
早起きして運動や勉強をするという場合も、今までが朝7時起きだったのなら、いきなり「6時に起きる!」と1時間も早めたりせずに、まずは15分~20分くらい、いつもの時間より早く起きるくらいから始めるのがコツ。
とにかく、何より大事なのは「決めたこと・約束を確実に守ること」ですから、無理をせずに確実に守れる小さなことにしておくのが肝要です。
どんなに小さなことでも、「自分との約束をちゃんと守れる」という成功体験が積み重なっていくと、自分への信頼がどんどん増していき、自信がつき、セルフイメージが高まります。自分を本当に大切にできるようになります。小さな約束を守ることを積み重ね、「私は、決めたことは確実に成し遂げる人間」だという自分への信頼感が高まっていくことで、「こんな(理想の)自分になる」という大きな目標(=約束)の達成に向かう行動を起こせるようになっていくのです。
自分との、「小さくて簡単な約束を守る」ことを積み重ねていくことで、セルフイメージは確実に高まっていくのです。
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