「お金持ちになりたいなら、お金持ちになったように振る舞いましょう」という、引き寄せの方法があります。よく見聞きするのは、「お金持ちになったつもりで、高級ホテルのティーラウンジに、おしゃれしてコーヒーを飲みに行く」とか、「お金持ちになったつもりで、高級車の試乗をしてみる」とか。これって本当に効果があるのでしょうか?
*マインド(考え方)が変わらなければ意味なし*
”お金を引き寄せるセミナー”とかいうものに参加したことのある元同僚が、そこで言われたとおりに高級ホテルのラウンジにコーヒーを飲みに行ったそうです。豪華な空間に気分も確かに上がり、1杯1500円のカプチーノを頼んだそう。でも、カプチーノを飲みながら、ふと「スタバと同じ味やわ」「コレが1500円って高いわ~。近所のカフェならケーキもついてお釣りも来るのに」と思い始めてしまったとか。そうなると上がっていたテンションも下がり、豪華な雰囲気もどうでもよくなってきて、結局来た時よりなぜか沈みがちな気分で、トボトボと帰宅したそうです。
お金持ちになりたいと思ってるということは、今、お金がない(少なくとも、お金持ちではない)と思っているということです。その思考・気持ちの状態で、”お金持ちになったつもり”で、コーヒー1杯に1500円ほども何の躊躇もなく払えるのかどうか、ということです。この元同僚のように、「高いわ」「勿体ないわ」と感じてしまうとしたら、いくら「すでにお金持ちのフリ」「お金持ちと同じような振る舞い」をしたところで、その思考ではお金を引き寄せるなんて到底無理でしょう。
*真似る*
そもそも、すでにお金持ちになったフリをする、ってそういう↑ことじゃないんです。「お金持ちになった自分なら、今どういう行動をするかと考える」ことが秘訣なんです。
これは、NLP(Neuro Linguistic Programming神経言語プログラミング)で言うところの、「モデリング」という方法です。モデリングとは、モデルとしたい人(憧れの人)の、考え方・行動をマネすることで、その人と同じような成果を得ることを可能にするテクニックです。
例えば、簡単なものなら、ファッションセンスが良い人のファッションや行動をモデリング(真似)すると、そのうち自分も「ファッションセンスが良い」と言われるようになります。
憧れの女優の写真を毎日眺めたりメイク方法を真似ることで、いずれその女優に似た表情や雰囲気をまとうようになるのです。
スポーツ選手なら、目標と憧れる選手の練習方法や思考方法を真似することで、自己流で練習したときよりもずっと短期間で、テクニックを習得できたり勝つ方法を身につけられるようになります。
ハリウッド俳優のダスティン・ホフマンはアカデミー賞受賞時のスピーチで、「僕はハンフリー・ボガードの熱烈なファンだったんだ。彼にあこがれて俳優の道を志し、タバコの吸い方や帽子のかぶり方、話し方や歩き方まで、すべてボガードの真似をした。つまり、ボクは、ボガードをマネてマネて、ダスティン・ホフマンになったんだ。」と言っています。
*憧れる人の思考・価値観で行動する*
モデリングをするうえで何より重要なのは、モデルとしたい憧れの人の表面(表情・身振り・言葉の使い方など)を真似ること以上に、その人の「考え方」をマネすることです。
憧れの人の視点で、物事を考えるということです。
トランプ大統領のようになりたいのなら、いま、目の前に起こる物事をトランプ大統領の視点で見て、トランプ大統領の思考方法で考えてみる。お金持ちになりたいなら、自分の理想とする「お金持ち」--身近な人でも小説や映画の中の人物でもOKーーを想定し、そのお金持ちの目で見、そのお金持ちの頭で考え行動する、ということです。
「すでにお金持ちのように振る舞う」というのは、つまりは「お金持ちと同じ思考・価値観で行動する」ということです。
思考は自分のままーーお金持ちじゃない。1500円のコーヒーは高いと感じるーー豪華なホテルラウンジに何度足を運ぼうと、何杯お茶を飲み干そうと、ほとんど意味はありません。そして、ホテルのラウンジでお茶を飲んでも飲まなくても、考え方そのものが”お金持ち”になれば、望む結果は得られるということです。
高級ホテルのラウンジよりも、自分の部屋で過ごすひと時のほうがより心地よさを感じるのならば、そちらのほうが引き寄せ的には上ではないでしょうか。好きなスイーツや飲み物を並べ、良い香りのキャンドルでも漂わせながら、理想とする憧れの人(モデル)になり切る妄想でもしているほうが、ずっと早く理想の結果が得られそうです。
今日も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。