「わたし、占い師になろうかと思ってるー」
と、突然言い出した友人M。
何を突拍子もないことを、と笑ったら、
占い師養成学校というのがあって、そこでお勉強すれば
誰でも占い師になれるというのです。
占いは統計学でもありますし、
手相などはその見方を勉強すれば
確かに鑑定は可能になりそう。
でも、何でいきなりそんなことを思いついたのかと尋ねたら、
何か副業にできそうなことを探していた時に思いついた、と。
「占いと天気予報は当たらなくても怒られないし、
訴えられることもないでしょ」
という理由なのだそうです。
言ってることは間違ってないけれど、
当たらない占い師なんてそれこそビジネスにはならない
とも思います（笑）
その会話で思い出したのが、
もう10年以上も前に聞いた別の友人Aの体験談でした。
当時、関東地方で「ものすごく当たる」と大人気の
”霊視占い”の占い師がいたのだそう。私は知らない
目の前に座っただけで、その人の過去現在未来を
全てドンピシャに言い当てるとかで、鑑定依頼が殺到ｗ
予約は半年以上待ちとのことでした。
そして幸運にも予約が取れた場合には、
その時点で鑑定料を先払い（銀行振込）しないと
予約は確定されないシステムだったとか......。
どうしてもその人の霊視鑑定を受けたかった友人Aは、
毎日何度も電話をかけ続けて、
ついに８か月先に予約を確保したのでした。
もちろん、鑑定料もその日のうちにしっかり振り込んで。
果たして、鑑定予約当日に訪れた占い屋敷でのこと。
占い師に指示された椅子にAが座ると、
「目を閉じて4, 5歳の子供の頃のことをイメージしてみて」
と、占い師に言われたそう。
Aは言われた通り、幼少期のことを思い浮かべようとしました。
でも、数十秒なのか数分間か時間は不明ですが、
どうしてもそのイメージが浮かばなかったのだそうです。
なので「イメージできないんですけど,,,」
と、Aは占い師に伝えました。
すると「もう少し頑張ってみて」とさらに促されたので、
また目を閉じて、自分の幼少期をイメージするべく、
しばらく頑張ってみたらしいのです。
だけど、やっぱりイメージできない。
再び、イメージが浮かばないことを占い師に伝えたら、なんと、
「浮かばないなら鑑定できないわ」
と、アッサリ言われたそう。
「イメージできないと鑑定してもらえないんですか？」
と、驚きつつAが訪ねたら、占い師は
「できないわ。お引き取りくださいな」
と、冷たく言って部屋奥のドアから出て行ったのですって。
独り取り残されて、仕方なく部屋から退出したものの、
どうしても納得できなかった友人A。
霊視できないならせめて鑑定料を返してほしいと、
”受付係”の女性に言ってみたそうです。
すると、予想通りというかナンと言うか、
「一旦支払われたものはお返しできません」というよくある回答。
鑑定できないと言われたショックもあって、
Aはそれ以上何も言えずにスゴスゴと占いの館を後にした、
ということでした。
ちなみに、先払いした鑑定料は４万７千円。
ウッソー！っとハシタなく大声を出してしまったくらい、
わたし的には衝撃のお値段でした。
霊視鑑定の相場を知らないので高いのか安いのか知らないけど。
でも、金額の多寡にかかわらず、お商売としてやってるなら
「幼少期のイメージができないなら鑑定できない」と一蹴して
話も聞かずに追い返すって無作法すぎるでしょ。
訴えてやればいいのに！と私は憤ってしまいましたが、
「そんな胡散臭いものに大金払ってアホちゃうか、って
馬鹿にされて笑われるだけやわ」
と、当人はすっかり意気消沈していました。
確かに、アホちゃうかとも思います。
でもとってもヒドいお話しです。
半年以上も前から予約して、鑑定料も全額先払い。
やっと占ってもらえると思ったら、
「アンタがイメージできないから霊視できません」って…。
そんな応対でも誰にも咎められず、
仕方ないヨとスルーされるのは、
占いならではかもしれません。
だから友人Mのように、
「当たらなくても責任取らなくていいから、占い師になるわ」
なんて言い出す人も出てきたりするんですヽ(`Д´)ﾉ
さて。この友人Aの体験談を、
占い師になることをもくろむMに話したところ、
やはり余計にその気になった様子。
一体何を考えているのやら・・・。
余談ですが、件の料金先払い霊視占い師。
既に廃業したのか、海外にでも移転したのか、
今現在は所在不明みたいです(-_-)
最後までお読みくださいましてありがとうございました。
