友人が、法事に参加したときのお話です。
一通りの儀式（？）が終わったタイミングで、
集まっている彼女ら一族を前にお坊サマが
”ありがたい”説法を始められたそうです。
先祖供養がどうとか、お墓を守っていく云々という長話を
彼女は途中からは半分聞き流しｗていたそうですが、そのうちに
「聞くところによると、この中にいいトシをして
結婚していない者がいるらしい」
と言い出されたのですって。
そして、
「結婚しないのは最大の親不孝である。
ひいては先祖不孝である」
とか
「子供を産まないなんて言語道断」
「子供のいない老後は不幸で孤独だ」
などと、モラハラのサンプルのような発言を延々とされ、
親族一同シーンとなってしまったのだとか。
友人によれば、名指しこそされなかったものの、
その「最大の親不孝」者とは自分（彼女）のことを言ってたのだと。
外資系企業の東京支社で働く友人は
独身でバリバリのキャリアウーマン（←死語？）で、
社会人になってからずーっと今現在も、
仕事と趣味でアクティブに世界中を飛び回ってる人なのです。
彼女が言うには「あの場で、いいトシして結婚もせずにいる人間」は
自分しか該当しなかったそうです。
でも彼女自身は、独身でいることは自分の選択で、
結婚していないことに何の不都合も後ろめたさも感じてないため
このボンさんの不躾な言葉にも
「はいはい、そーですか」としか思わなかったそう。
ただ、彼女の両親がうつむいて肩身が狭そうだった様子には、
心が痛んだと言っていました。
彼女の話を聞いてわたしが思ったのは、
「言語道断」なのはボンさんのほうだということ。
一体何の権限があってエラそうに、
誰かを傷つけるかもしれない放言をするのでしょう。
人の心情や事情に一切思いやらず、
ひたすら自分の意見を絶対正として押し付けるのは、
はなはだしく想像力が欠落していて無教養であり
ひたすら無作法です。
こんな人が”仏の道”を笠に着て
他人にエラそうに説法するなんて、
アンタこそもう一回山にでも籠って修行し直してこい！
って感じ。。。
まあ確かに、独身の子供の将来を案じる親の心情を考えると
「結婚していない子供は親不孝だ」と言われても、
仕方のない部分はあるかもしれません。
でも、「子供を産まないなんて言語道断である」
「子供のいない老後は不幸で孤独だ」ってナニソレです。
まるでどこかの悪徳新興宗教みたいなセリフじゃないですか。
「コレをしないと幸せになれない」
「〇〇がないと不幸になる」なんて、
そのまんま悪徳宗教の勧誘です。
そんな言葉で人を脅かしたり辱めようとするその人こそ、
不幸なマインドの持ち主に違いありません。
まったく同一のものを提示されたり経験しても、
人それぞれの感じ方は千差万別。
自分が幸せなのか不幸なのか、
それを体験し感じるのは、自分自身です。
ちなみに友人は、今後も自分の人生は自分で選択し、
誰かの為に自分の選択を曲げるようなことはしない、
と断言していました。
今日も最後までお読みくださいましてありがとうございました。
