「潜在意識は、現実と空想の区別がつかない」とはよく聞きますが、それをある意味裏付けるような面白い実験が、スペインの大学で行われました。
スペインのバルセロナ大学が行ったその実験は、VRスーツとVRゴーグルを装着して、バーチャル空間の中でアインシュタインになってみるというもの。その結果、「アインシュタインになる」経験をした被験者は、認知機能テストの成績が、実験を行う前よりも向上していたそうです。つまり、「アインシュタインに成り代わる仮想体験」だけで、「現実に頭が良くなった」ということです。
私自身、まだVR体験は一度もないので、その感覚はよくわかりませんが、「アインシュタインに成り代わる体験」だけで実際に頭が良くなるとは、脳の錯覚のパワーというものは相当強力なものだと言えますね。この実験により、仮想現実でも思い込めば、現実世界に結果が反映されることが証明されたわけです。
そして、VRスーツやVRゴーグルが無くても、同じような効果が期待できるのが、先日書いた「モデリング」という方法です。
モデリングは、自分が憧れたり理想とする人(モデル)の言動や思考方法・価値観を真似することで、その人と同じような状況や結果を手に入れる心理学的アプローチです。
些細な可愛らしい例ですが、知り合いの女子高生は、大好きな女性歌手に成りきってモノマネ(歌い方)を続けるうちに、その歌手の歌以外の歌を唄うときも、発音のクセなどが好きな女性に歌手そっくりだと、友達に言われるようになってきたとか。
また、メンタリストのDaiGoさんが好きで、彼のツイートやYouTube動画を毎日何時間も眺めているうちに、DaiGoさんのような思考方法が出来るようになってきたという大学生の男の子もいます。
上記2つは、どちらもインパクト抜群の例とは言えないかもしれませんが、VRセットほどの強烈な即効性はなくても、憧れの対象を根気よく真似し続けることで、アインシュタインのVRアバターを使った実験結果と、同等以上の効果も期待できるということの身近なサンプルです。
今日も読んでくださってありがとうございました。