アロマテラピーで有名なエッセンシャルオイル（精油）は、天然の香りを楽しめると同時に、殺菌や抗菌・抗ウイルス効果の高いものも少なくありません。中でもその効能がケタ違いなのがティーツリーオイル（tea tree oil）です。
✔ティーツリーオイルとは
オーストラリアが原産で、学名をMelaleuca alternifoliaという、フトモモ科の樹木の葉や枝から抽出されたオイルです。オーストラリアの原住民アボリジニは、何千年も前から感染症や皮膚病、傷などを治す万能薬として使ってきたと伝えられています。
ティーツリーには、テルピネン-4-オールという抗炎症・抗菌作用のある成分が豊富に含まれています。この成分が多いほど治療特性が高いと言われており、第二次世界大戦では、兵士の傷の手当てにティーツリーが用いられました。
ティーツリーオイル（精油）の香りは、個人的な感想ですが、少しクセのあるウッディでスパイシーな感じ。色は無色透明で、サラサラしているので精油ボトルから１滴ずつスムーズに落とすことができます。
✔ティーツリーオイルの効能
ティーツリーオイルは、抗菌・抗真菌・抗ウィルスと3拍子そろった、非常にパワフルな精油です。その一番の特徴は、強力な抗感染作用を持つこと。近年の研究では、風邪などの感染症やウイルス性のイボ、白癬菌など、さまざまな感染症に対する有効性が示唆されています。インフルエンザ(H1N1型ウイルス)に対しても、「殺菌には至らないものの驚異的に増殖を抑えることが出来る」と報告されています。
原産国であるオーストラリアの薬事法では、ティ－ツリーオイルを抗菌剤として使用することが認められています。
オーストラリア産 ティーツリーオイル 100％ピュア 60ml
✔ティーツリーオイルの主な成分
テルピネン-4-オール：抗菌・抗ウイルス作用、抗炎症作用
y-テルピネン： 抗感染作用、抗炎症作用
α-テルピネン： 抗菌作用、強壮作用、血行促進、免疫向上作用
1,8-シネオール： 抗菌・抗ウイルス作用、抗炎症作用
カジネン： 神経強壮、鎮静作用
など
✔おすすめの使い方
掃除、洗濯、洗い物、空気清浄、風邪・口臭予防など、ティーツリーは日常生活でさまざまな使い方ができます。
＜体のケア＞
・風邪などの感染症予防には、マスクの内側にスプレーしたり、うがい用のお水に1滴垂らすなどの方法。咳や扁桃炎、鼻水、鼻づまりなど、呼吸器系トラブル全般の軽減や改善。抗炎症作用が期待できることから花粉症対策にも。
・風邪のひきはじめには、熱めのお風呂にティーツリーオイルを数滴入れて、体を温めてすぐに寝るのが効果的。
・口臭予防や歯肉炎には、コップ１杯のぬるま湯にティーツリーオイルを１滴入れてうがい。
・ふきでものやニキビには、綿棒にティーツリーオイルを染み込ませ、ピンポイントでチョンチョンと塗っておくと炎症予防に（広範囲の使用はNG）。
・爪白癬（爪水虫）には、綿棒にティートゥリーを1滴垂らし、1日2回塗布するのがおすすめ。
・普段使っているシャンプーにティーツリーオイルを１滴ほど加えると、フケや頭皮の乾燥防止になります。
＜心のケア＞
シャープな香りには頭をスッキリとさせる働きがあり、集中力や記憶力を高める効果があります。ティーツリーオイルの主成分であるテルピネン-4-オールには、神経強壮作用や鎮静効果が期待できます。
＜ハウスキーピング＞
水拭き掃除をするときのバケツの水や、洗濯用の水に、ティーツリーオイルを数滴混ぜれば、殺菌・消臭の両方の効果があります。
ティーツリーオイルは抗菌作用に優れているため、洗濯のすすぎの時に数滴加えると雑菌を抑え、生乾き臭や部屋干し臭が抑制できます。また、洗濯槽にはびこるカビなどの真菌に対しても効果が期待できます。（※洗濯機や乾燥機の仕様によっては精油の使用ができないものもありますので、ご使用の機種の説明書をご確認下さい）
また、ティーツリーオイルには油性の汚れを取り除く作用もあるので、キッチンシンクの掃除に使えば、油汚れの除去と同時に、抗菌効果で食中毒予防にもなります。シンクの汚れが目立つ箇所に直接精油を数滴落とし、キッチンペーパーや掃除用スポンジなどを使って隅々までしっかり磨き、洗い流します。
さらには、ボウルに入れた水にティーツリーオイルを数滴落とし、その中で果物や野菜を洗うと、カビ予防にもなりますよ。
他にも、水100mlにティーツリーオイルを10滴ほどを入れたアロマスプレーを作り、室内やトイレにスプレーすると、空気を清浄にし消臭効果もあります。
一日履いてきた靴の中に、ティッシュに精油を数滴染み込ませたものを入れておけば、消臭・除菌効果が得られます。
★ティーツリー精油の注意点★
・妊娠中の方、乳幼児やペットへの利用は避けるようにしてください。
・皮膚炎症を起こす可能性がありますので、初めて使用する場合は希釈した上で必ずパッチテストを行い、違和感を感じたら使用を中止してください。
・アロマテラピーは医療ではありません。効果や効能は心身の不調改善を保証するものではありません。
・精油は天然成分100％のものを使用してください。
・ピンポイントで原液塗布するとき以外は、直接、肌に触れないようにしましょう。
・使用して皮膚などに異常があらわれたときは、すぐに使用を中止し、医師に相談してください。
