良縁に恵まれるにはまず悪縁を切ること、という話を聞いたことがあります。良い縁に巡り合ったとしても、元より絡みついていた悪縁に邪魔されるとか、そういうことは容易に想像できますね。また、ある程度の年齢まで生きてくると、これまでの人生に一人くらいは「縁切りたいわー」と思うような人に出会ってると思います。男女の縁だけじゃなくて、いつもグチや悪口ばかりの同僚とか、嫌いじゃないのに話しているとなぜか心が疲れてしまう友人など。一緒にいるとこちらの運気まで悪くなるような気がする、悪縁でつながってるとしか思えない人間関係は、距離を置いてつきあうか、ドラスティックに切ってしまうのが得策です。
今回は、自分で出来る「あまりオドロオドロしくない」縁切りのおまじないと、縁切りに抜群のご利益がある京都・静岡・東京の社寺をご紹介します。特に、京都のスポットは、私と友人達が実際にそこにお参りして、それぞれ望んだ通りのご利益をいただいたという正真正銘の実体験つきです。
✔ 悪縁とサヨナラするためのおまじない
＜粗塩を使ったおまじない＞
＊粗塩と半紙１枚を用意します。半紙に粗塩を適量包み、それを机の一番上の引き出しに入れておきます。これでおまじない完了。拍子抜けするほど簡単な方法ですが、粗塩の浄化作用で悪縁が遠のいていきます。
＊一つまみの粗塩を、半紙に包むか小さな封筒などの紙袋に適量入れて、毎日持ち歩きます。粗塩には悪い気を祓う効果があるので、悪縁を遠ざけます。（個人的には、こちらのほうが効果があるような気がします）
＜トイレットペーパーを使ったおまじない＞
トイレッとペーパーに、縁を切りたい人の名前を書き、名前を書いたペーパーをトイレに流します。「嫌なことは水に流す」と昔から言われていますが、水の浄化力を利用したおまじないです。居なくなってほしい原因・理由もトイレットペーパーに書き、できれば一週間ほど続けるとさらに効果があるようです。
＜パワーストーンを使ったおまじない＞
部屋に置くだけで悪縁切り効果が期待できるのが、パワーストーンです。なかでも、デザートローズという石は悪縁を切るパワーが高いと言われており、玄関や部屋の入口に飾っておくと良い効果が期待できます。
✔ ご利益抜群の縁切りスポット
悪縁切りのおまじないをするのが怖かったり面倒な場合は、縁切り神社にお参りしましょう。実際に私と友人がそれぞれにご利益をいただいた京都の社寺を含め、お参りする人が後をたたないという効果絶大なパワースポットを５つご紹介します。
縁切り神社のなかでも全国トップレベルに有名なのが、京都・祇園にある安井金比羅宮です。花見小路を奥に進み、鳥居をくぐって境内に入ると、「形代（かたしろ」という願い事を書いた白い紙が、山のように貼られた「縁切り石」に目が釘づけになります。縁切り石の真ん中には、人が一人、腹ばいになって通れる穴が開いていて、その穴を表から裏へ抜けると縁切り、裏から表に通ると良縁結びができると言われています。
いつ行っても人だかりができていて、時には「穴くぐり待ち」の大行列ができるほど、ご利益を求めてお参りする人が後を絶たないスポットです。
形代に書かれている願い事は、本当にバラエティ豊かというのか、男女の縁切りから職場や病気との縁切りまで、さまざま。
ちなみに、私の友人の一人は、こちらの神社に職場の上司との悪縁切りを祈願して、ご利益をいただきました。別の友人は、北海道から飛行機で３度にわたって祈願に通い、３度目のお参りの後に、離婚成立に至りました。ついでに、大行列に並んで表から裏へと穴をくぐったものの、後に続く（待っている）人の多さに気圧されたのか、裏から表に戻るのを忘れた友人もいます。でも、祈願に訪れたそもそもの目的、家族の病気平癒（＝病気との縁切り）という願い事は、ちゃんと成就したとのことです。
安井サンはとにかく本当に、ご利益抜群なのです。
最寄り駅は地下鉄京都市役所前。京都ホテルオークラの近くの、法雲寺というお寺の境内にある、京都最強と言われる縁切りの神様です。上記の安井さんとは全く雰囲気が異なり、いつ行っても人の姿はほとんどありません。観光気分や生半可な気持ちで訪れる場所ではなく、地元では、婚礼時にはそばを通ってはいけないという風習があったり、「裁判をするよりも菊野さんにお願いしたほうが早い」と言われているほどの、絶大な縁切りパワーで知られています。こちらには私自身がお参りし、ご利益をしっかりいただきました。
夏の川床で有名な京都の奥座敷・貴船にある貴船神社です。一般的には縁結びの神社として有名ですが、一方では縁切りの神様としても信仰されており、丑の刻参りの発祥地としても有名です。
丑の刻参りというと、どうしても藁人形に五寸釘を打って呪いをかける、というイメージですが、呪詛が本来の意味ではないようです。貴船明神が、「丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻」に貴船山に降臨したとの由緒から、丑の刻に参拝すると願いが成就するということなのでした。
約1000年前に創建された静岡県の神場山神社は、様々な大きさのハサミが奉納されていることで知られています。神場山神社のハサミには、悪縁や病気、災厄を断ち切り、邪心を摘み取るという意味があります。人との悪縁を断ち切り、厄を払うご利益をいただける神社です。
5.【東京都】縁切榎（えんきりえのき）榎木稲荷神社
東京で一番強い縁きりスポットと言われています。元々は、こちらの神社に榎（えのき）と槻（けやき）の木が並んで立っていたため、語呂合わせで「えんつき→縁尽き→悪縁が尽きる」となり、縁切榎と呼ばれるようになったそうです。「この榎の木の下を嫁入り行列が通ると縁が切れる」という噂もあり、江戸時代末期に京都から皇女・和宮が降嫁した際には、縁起が悪いからと、わざわざこの場所を迂回したと言われています。それぐらい強力なパワーがあると信じられていたという事です。
御神木の榎の木は、あらゆる人間関係の悪縁、病気や悪習慣を断ち切るパワーがあるとされています。
（写真出典）安井金毘羅宮ブログよりhttp://www.yasui-konpiragu.or.jp/blog/
✔ おわりに
人を呪わば穴二つ。縁切りのおまじないもお参りも、あくまでも「縁を切る」ことだけにフォーカスしましょう。そこに恨みつらみの気持ちを載せてしまうと、自分に返ってくることになりかねません。悪縁を切り良縁を結ぶためには、呪いの気持ちは禁物ですね。そして、縁切り祈願で願いが叶ったら、お礼参りもお忘れなく。
